稲田コラム

稲田コラム

2018.11.02

肩関節脱臼は概ね前方脱臼と後方脱臼に分類されます。頻度的には前方脱臼が圧倒的 に多いです。青壮年層に多く今までの臨床経験ではママさんバレーでスパイクを強打した際 の負傷が多いです。ボールを打った瞬間腕が前方へ飛んでいく感じで肩関節が一定以上の運動 が出来なくなります。上腕骨骨頭部が鎖骨の下まで転位します。腕のふくらみは消失して三角筋が 凹んでで見えます。受傷時の応急法は紐やタオル等を首から ....

2018.10.31

脱臼の定義は骨と骨とで構成されている関節が可動域以上に運動を強制させて 関節の構成が崩れた状態を言います。男女別では女性が多いです。 女性は男性に比べて靱帯や筋腱が柔らかく関節可動域が広く関節が開きやすく 伸びやすい状態になり関節骨頭が関節窩から逸脱し易くなります。 女性は出産時に骨盤の恥骨靱帯結合が伸び胎児の頭部が現れます。この時 靱帯に柔軟性が少なければ出産出来ません。故に女性の関節 ....

2018.10.29

当院では足関節捻挫は程度に依りますが受傷時に簡易副子固定と腫れの軽減を目的に 湿布等で冷却を約3日間施行します。その後は早期に常温か温熱療法に移行します。 これまでの臨床経験で長期の冷却は軟部組織等拘縮を併発して運動療法に遅延きたします。 理論的には完全に炎症が消失した後温熱に切り替えるのですが早期の温熱療法は早期治癒 につながります。患部の様子を見て簡易副子を除去して包帯固定だけにします ....

2018.10.26

足関節の捻挫についてお話します。捻挫とは外力が関節の構成を一時的に逸脱し元に 戻った状態を言います。足関節捻挫の好発部位は外くるぶし周辺の前後距腓靱帯の損傷です。 重度の場合は一部断裂が考えられるので長期のギプス固定や外科的手術が必要になります。 中軽度の場合は靱帯伸張が考えられますので簡単な副子包帯固定が必要になります。 病院でレントゲン検査等で骨に異常がないとの所見が出ても油断しないで ....

2018.10.24

アキレス腱縫合手術後約1ヶ月間は完全ギプス固定されます。随時検査にて縫合の状況で ギプス固定は除去されます。これ以降は病院は自主性に任せることが多いです。 なかなか自分自身での回復訓練は難しく大変になります。いちがいに歩行訓練と言っても 松葉杖歩行などになりますが足関節の拘縮などがあり旨く進みません。 当院ではます゛拘縮した足関節やアキレス腱を物理療法や自動、他動、抵抗運動療法を 施行し ....

2018.10.22

今日はアキレス腱損傷です。繰り返しふくらはぎに負担が掛かりアキレス腱に痛みが発症する 場合と急激にふくらはぎに負担が掛かりアキレス腱に痛みが発症した場合とに分類されます。 前者の場合退行性変性の加齢よる痛みが多く特に女性で主婦業を繰り返し何年も行ってきた ことが原因でアキレス腱に柔軟性が減少し拘縮する状態で神経に触れて痛みが起こります。 ご自身で行える事はよく温める、あまり動かさないといっ ....

2018.10.19

アキレス腱は急激な負担が掛かると伸張、一部断裂、完全断裂といって具合になります。 一部断裂や完全断裂は外科的手術が必要です。アキレス腱を縫合手術してつなぎ合わせ ギプス固定します。骨折はピン、ボルト、プレート等を使って患部を固定してギプス固定します。 骨癒合が完全で無くても運動療法を始める事が可能ですが、アキレス腱は完全につなぎ合った 状態でないと再断裂の危険があります。自ずとリハビリも遅 ....

2018.10.15

足関節の骨折は勿論レントゲン検査やMRI検査は必須ですが骨折の程度によっては 手術をしなくても整骨院で充分治癒します。検査等で骨が割れていたり、大幅に転位 していなければ病院も手術をせずギプス固定で数週間放置します。間では検査をしますが 原則何もしません。整骨院はギプス的な固定で患部が見えてそこへ直接物理療法が施行 できます。骨癒合も早く、固定装具除去後のリハビリも容易にできます。完全固定 ....

2018.10.13

足関節の痛みは捻挫や骨折、アキレス腱の損傷等と幅広く分類されます。 骨折は高所から滑落時かかとの骨の圧迫骨折、急激に且つ強力に足関節を捻じての剥離骨折 足関節外くるぶしや内くるぶしに強力にものが当たったりしての横骨折や螺旋骨折、斜骨折等 が有ります。かかとの骨の圧迫骨折はかかとの骨が噛合短縮して潰れます。 外くるぶしの骨や内くるぶしの骨の剥離骨折は強力に靱帯が引き延ばされ骨が一緒に 引き ....

2018.10.10

今日は膝関節関節半月板のお話です。膝関節関節半月板は内外側にあり大腿骨下端と 脛骨上端の関節間に位置し骨同士が直接あたらないためのクッション的役割をしています。 特に内側半月板に負担が掛かりやすく痛めやすい場所です。半月板損傷の多くは持続的 に膝関節にストレスが掛かるスポーツ等で痛めやすく軽度の場合は少し安静すれば 一時的に痛みがとれたようになります。一方、加齢により半月板が磨り減った状態 ....